大阪万博の時に開かれた大阪の北部の千里ニュータウンにある、関西の人なら聞いたことがある商業施設セルシー(SELCY)がが老朽化のため建て替え予定というニュースを見ました。

古き良き昭和の時代の雰囲気を残す、かつての一大レジャー施設、取り壊し前に見ておきたいなと思い、大阪に予定があったので、足を伸ばして見てきました。

セルシーとは?

セルシーとは、大阪万博をきっかけに開発された千里ニュータウンにある中核商業施設です。大阪の中心路線である御堂筋線の終点である千里中央という駅にあります。千里中央は、郊外のベッドタウンで、関東で言うたまプラーザみたいな場所です。二子玉川に近いと言う人もいます。

開館は1972年なので、建築から45年が経過しています。

もともと豪華客船をモチーフに建設された建物は、当時の最先端施設でした。

(出典:セルシーHP)

これは、公式ホームページにアップされているオープン時の紹介画像ですが、確かに万博の時の映像と同じ空気を持っている、近未来的なレジャー施設ですね。昔の少年誌に載ってそうなビジュアルが懐かしい雰囲気です。

ボーリング、プール、サウナ、展望レストランなどが建物内に入っていたようで、最先端のレジャー施設だったと思います。今でもあまりない構造の建物かもしれません。

イベント会場として有名

セルシーは、これまで千里を代表するレジャー施設また商業施設として、地域に密着して発展してきましたが、何よりイベント会場として全国的に非常に有名なスポットです。多くのミュージシャンやアイドルが、セルシーのイベント会場であるセルシー広場でライブを開催してきました。

今の関東でいうラゾーナ川崎のような位置付けですね。

新人の登竜門的な位置付けのイベント会場となっていて、独特の開放的な施設構造もあって、ファンとの距離も近いことから、多くの新人歌手、アイドルがセルシー広場でライブを行いました。

イベントを開催した芸能人

誰もが知っている有名なグループや歌手だけでも、たくさんいるようです。数多くの芸能人、ミュージシャンが経験した舞台です。

ざっと調べただけでも、アイドリング、モーニング娘。、松浦亜弥、きゃりーぱみゅぱみゅ、AKB48、西内まりや、光GENJI、SMAP、E-girls、EXILE TRIBE などなど・・。

演歌だと氷川きよし、八代亜紀など、有名な方は一度はステージに立っているようです。

もっと大物だと、あのベンチャーズセルシー広場でライブをしたそうです。世界的なアーティストまで出演していたんですね。歴史を感じます。

↓これはきゃりーぱみゅぱみゅが来た時です。すごい人ですね。。

(出典:2ちゃんねる)

今のセルシー

そんなセルシーですが、今は建て替えが決まったようでテナントも賃貸の延長がされずに、徐々に減っていっています。廃墟に近いようなフロアもあるような状況で、かなり寂しい感じです。

1.セルシー広場のイベント舞台

イベントの予定はもうない様子で、かなり閑散としていました。周りも営業中のお店の方が少なかったです。

2.エレベーター外観と中

外観もかなり古びた印象です。エレベーターも止まらない階があります。

3.各フロア

「みんなのセルシー営業中」のポスターがあちこちに貼ってありました。扉も老朽化している様子です。

建て替えのため補修をしていないからなのか、建物も傷んでいました。

手前が、色あせているセルシーの使っていない屋外フロアで、その先には建設中のタワーマンションがあります。新旧の建物が見れて、時代の流れを感じました。

地下も営業している店舗はまばらでした。

建て替え後のセルシーはどうなる?

報道による情報しかありませんが、所有者から入居テナント向けへの説明会では、商業をメインとした新しい施設を建設する方向で検討しているという内容の説明があったと言います。

具体的なことは発表されておらずまだ分かりませんが、私の予想では方向性は3つあると思います。

イベント会場も残した今のセルシーを現代版にアレンジ

千里ニュータウンを愛する人、愛着がある人はこの案を望む方が多いと思います。セルシーを含む千里中央の開放的な雰囲気は是非残してもらいたいです。

東のセルシー:ラゾーナ川崎の雰囲気は、求めるイメージに近いかもしれません。

(出典:ウィキペディア)

しかし、商業ベースで考えるとあの広場は無駄が多いのも確かで、利益目線で見ると大きな複合ビルを建設した方がメリットは大きいと思います。この案による場合、その中に吹き抜けのホール的な形で、今より規模は縮小した形で広場を設けるのではないでしょうか。

ららぽーとや、イオンモールのような商業施設

商業メインで考える場合、この案も有力です。利用者目線で考えると、使い勝手もよく有り難いです。

しかし、案1もですが千里中央の持つ3つの特性を考えると、商業施設だけの建設は少し難しいとも考えられます。

特性1:千里中央は、大阪及び関西を代表する人気住宅エリアで、マンション需要が非常に高いです。北大阪急行の延伸が決まっていますが、交通の利便性から考えると立地が持つ強みは変わらないと思います。

特性2:千里中央は万博の時代に出来た新しい街で、その時に移り住んだ人が大半であるため、高齢化が非常に進んでいるエリアでもあります。

特性3:千里中央の近くには大きなショッピングモールがいくつもあります。2駅先の万博公園にはエキスポシティ、地下鉄延伸先の箕面にはキューズモール、さらに千里中央にはセンリトという大きくはないですが、新しい商業施設も出来ています。さらに、千里中央には阪急百貨店オトカリテせんちゅうパルという施設もあり、これからの再開発もあるかもしれません。

3つの特性をまとめると、千里中央は人気住宅エリア=マンション需要が強く、高齢化=商業施設を積極的に利用する層がそこまで多くない、商業施設の供給過多の地域という状況です。

開発する側からみた場合、関西の人口は減少傾向にあり、大きな人口流入が見込める状況にはなく、かつ住宅需要が当面は高い地域で、商業施設が過剰という点を考慮すると、駅の真上という立地を商業施設だけで埋めるというのは考えにくいように思います。

一部商業施設を含むマンション

上記の理由から、個人的にはこの案が最も有力と考えています。

最低限の商業エリアを確保した上で、タワーマンションなどを合わせて開発するのではないでしょうか。立地が最高なので、マンションは定借もしくは賃貸であっても十分に買手、借手は出てくると思います。

セルシーのすぐ横のセンリトに近いものになるかもしれません。個人的には似たような建物がたくさんある街はあまり好きではないですが。。

(出典:センリトHP)

最後に

時代とともに街も変化しますが、セルシーもその例外ではないようです。

私の場合、親戚がこの辺に住んでいたので愛着がある場所ということもありますが、地域のシンボルとして長く活躍してきた実績を少しでも残す形で、どこにでもよくあるような建物ではなく、次の何十年かのシンボルになる施設が建設されることを願っています。

開発の仕方が同じなので、日本中どこの街も似過ぎているように思います。

日本中で同じような事例がこれから出てくるので、これからの良い例になるような建て替えになるといいですね。