考える

紅白歌合戦は必要か?NHKが視聴率を気にするのは変。演歌歌手の後ろで踊るアイドルはなぜ?

年末の風物詩と言えば「紅白歌合戦」、12月31日の夜はこれを見ると思っている人もいると思います。

でも、面白いかというと決してそんなことはない。

なぜそんなに盛り上げようとしているのかもよく分からない。違和感があります。

紅白歌合戦がなぜ楽しくないのか、その成り立ちから考えてみます。

紅白歌合戦とは?

紅白歌合戦が生まれたのは、1951年の戦後すぐの時期。最初はラジオ番組としてのスタートでしかも正月番組でした。第3回から大晦日の開催になって、現在に至ります。

剣道の紅白試合からヒントを得て、対抗戦の形になったそうです。

紅白歌合戦の視聴率

この番組が当時はまだ歌番組自体が少なく、非常に画期的な企画だったようで、80%近くの視聴率を獲得する人気番組となりました。

1980年代までは60%〜70%程度の視聴率で推移して、その後1990年代〜50%程度、2000年代からは40%程度で推移しています。

この視聴率の推移に時代の変化を感じます。

1980年代まで

戦後すぐの時代〜昭和中期はやはり娯楽が少なったので、一つの大イベントして位置付けられていたと思います。テレビ自体にも特別感があって、多くの人が同じものを見て楽しむという時代でした。

昭和が終わって平成になるあたりから、状況が変わっていきます。

1990年代〜2000年代初め

1990年代からはバブルが終わり一方で、テレビでは各民放も持ち前の企画力を生かして、視聴者受けする企画を打ち出し始めます。大晦日の過ごし方も、家族と過ごすだけではなく、友人や恋人と過ごすというスタイルも増えてきた時代です。

音楽に需要があった時代で多くのミュージシャンが、数々のヒット曲を出していて、かなりの数の歌番組があった時代でもあります。

音楽への需要もある一方で、時代の変化を受けて、視聴率は少しずつ下がっていきます。

2000年代中盤〜現在

インターネットが幅広く普及したことで、音楽を取り巻く環境は大きく変わります。ネットを通じた動画、ゲームなどの影響で、娯楽に占める音楽の位置は大きく下がりました。

また大晦日は昔のように特別な日ではなく、一つのイベントという位置付けになっていて、外で仲間と集まるか、家でいつものように過ごすかという人が増えてきた時期でもあります。

こういった環境を受けて、視聴率は年々減少傾向となっています。

ミュージックステーションと何が違うのか?

音楽業界全般の売上が減少傾向にあって、一昔前のヒット曲のような誰でも知っている曲は生まれていません。音楽の嗜好も細分化していて、時折ヒット曲は生まれますが、国民全体が聞いているよいうレベルではなくあくまでその曲を好きな層だけに大きく受けるというヒットの仕方です。誰もが好きなミュージシャンのような人はいない状況です。

この状況で、全国民向けの番組を製作するのは無理があるのかもしれません。

各年齢層の視点で考えます。

〜30歳:テレビをあまり見ない。ネットで好きなものを見ます。紅白には好きなミュージシャンが出ることがあるけど、そこだけ見ればいい。最悪あとでネットで見れればいい

30歳〜60歳:紅白歌合戦は小さい時から見ていたので、なんとなく惰性で年末は見ている。出ているミュージシャンは若い人向けが多く、正直そんなに興味はないけど知らないわけではないのでなんとなく見ている。他に楽しい番組があればそちらを見るし、テレビは見なくてもいい。

60歳以上:紅白歌合戦は小さい時から見ている特別な番組なので見る。しかし、知っている歌手が出ないので、見てもあまり楽しくない。とはいえ他のテレビ番組も楽しくないし、ネットが楽しいとも思わないしテレビを見る習慣がついているので、惰性でなんとなく見ている

テレビを見る人は年齢が上がるにつれて増えます。

しかし、紅白歌合戦の出場者を見ると、年々若い人向けに移行しているのが分かります。昔は演歌の人が続く時間帯が長くて寝そうになったものですが、最近は演歌の人はお飾り程度に数組いるだけで、あとはミュージックステーションと変わりません。

ちなみこれが今年の出場者です。

完全にミュージックステーションスーパーライブ+少しだけ演歌歌手です。

じゃあ、いっその事、ミュージックステーションスペシャルをやればいいじゃない?というのが私の意見です。

NHKのスタンスのおかしさ

NHKは視聴率がほしいと考えていて、若い層に人気のミュージシャンを多く出しています。でも、これは本末転送です。そもそも若い人はテレビを見ないので、これ以上視聴率は上がりません。そして、視聴率がほしいなら、テレビをよく見る人向けの番組作りをする必要があるので、そうであるなら、高齢層向けの番組にした方がいいのです。

ですが、、実はもっというと、視聴率を稼ぎに行っていることが公共放送としておかしいのです。

公共放送なので、視聴率は関係なくいい番組を作ることが仕事なので、多くの世代の人が楽しめるような番組構成にする必要があるのです。

つまり、NHKが国民的番組と謳っている紅白歌合戦で、ミュージックステーション的なものをやるのは変なのです。民業圧迫です。

例えば、最近よく見る演出で、演歌歌手の後ろでアイドルグループが踊るというものがあります。あれは最悪の演出です。アイドルグループを出す意味=視聴率を取りたい、これ以外にないからです。

また、NHKのスタンスのおかしさが目に付いてきてしまいました。。

他にも公共放送であるなら、紅白歌合戦という名前・スタイル自体が古すぎないでしょうか。男女以外の存在もあることが一般的になっている時代です。

 

番組を始めた当初は国民に一体感があった時代にもフィットして、意義ある番組だったと思いますが、やはり経年劣化しているととらえるべきです。何事にも耐用年数があります。そろそろ建て替えや大規模修繕の時期に来ているのではないでしょうか。NHKも含めて。

最後に

個人の考えや嗜好が多様化している現代において、国民的な〜というのは、すでに過去の遺物になりつつあると思います。

みんなが一体感を持って何かをするという範囲は、国民レベルではくくれないという事です。

だとするならば、公共放送であるNHKはこういう時代に合わせたテレビ番組のあり方をもっと真剣に考える必要があると思います。

人気番組である必要はないので、多くの人が自分が興味があるところだけ見て楽しめる番組を作ればそれでいいのです。

個人的には番組自体やめてもいいと思いますが、おそらくたった50年でも歴史がーと言い出す人がいて、なくなることはしばらくないでしょう。音楽という切り口で、この番組を存続するのであれば、細分化された嗜好のそれぞれの人が楽しめる内容に出演者も演出も切り替える必要があると考えます。

紅白歌合戦のことを考えるはずが、NHKのおかしさに気づく結果になりました。

受信料裁判でも変だと思いましたが、やっぱりNHKは変だと再認識です。